軽音楽をあなたに

ジャンルにこだわることなくこれまで聞き逃してしまった音楽を改めて拾い上げる。抜けていたパズルのピースを埋めるような。

ディープパープル メイドインヨーロッパ

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第3期ディーパープルのベスト曲をまとめたようなライブ盤。

ロックのライブ盤としては超定番の一枚ですから、今さらという感じですが30年ぶりに聞きたくなってCDを買いました。パープルと言えば、ロックライブアルバムではベスト10に入るようなスーパーな名盤”ライブインジャパン”があるために完全に影にかくれている本作ですが、これも聞き応え十分で2枚組で聞きたかったと思わせる内容ですよね。オープニングの”Burn"はロックのスーパースタンダードですし、ミストゥリーテッドのかっこよさ、その他も粒ぞろいです。アルバムジャケットではグレンヒューズがかっこよく映っています。第3期メンバーも第2期に匹敵するベストラインナップ。

これを大音量でIPOTで聞きながら通勤しています。エアギターをひきながら。

ディオ ドニトンUK:LIVE1983&1987

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2010年に逝去したロニー・ジェイムス・ディオ。ハードロック界ではNo.1のボーカリストにあげる人も数多い。1983年と 1987年のドニントンでのライヴ音源。BBCラジオ放送の音源をリマスターしたものなので音がかなりいい。DISK1と2ではギタリストが違っていてフレーズの違いを楽しむことができる。1983年はヴィヴィアンキャンベルのギターが炸裂していてる。彼らしいプレイが十分に楽しめる。1987年はグレイグゴールディという人に変わっていて、あまり知らないが、意外にテクニシャンだ。でも個性はあまりなく、存在感はない。比べるとヴィヴィアンは特別な存在であったことに気がつく。ヴィヴィアンの名演は1曲目の”STAND UP & SHOUT"。グレイグは”NEON NKIGHTS"のサバスカバーがかっこいいギターです。意外なところでレインボーの"LONG LIVE R&R"も入ってる。ロニーのキャリアを総括している内容もいい。

ロニーのボーカルはやはり素晴らい。ロニー参加のライブ盤はレインボーやサバスでも出ているがどれも素晴らしく、この人はライブでも常に安定しているということを実感できる。
しかし、聴衆はやはりDIOのナンバーよりレインボーとブラック・サバスのナンバーのほうが盛り上がっている。それでもこの熱気ムンムンなライヴ・アルバムは素晴らしすぎる。
この他に「Dio Live: We Rock」というライヴ・アルバムも出たようだが、“WE ROCK"

がドニトンのLIVEには入っていないので買うか迷っている。

ホワイトスネイク ライブイン84

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 ホワイトスネイクの84年のメンバーによるライブ盤。このアルバムの目玉はやっぱりジョンサイクスのギター。ホワイトスネイクと言えば渋いブルースを貴重としたツインリードによるギターであったし、それがホワイトスネイクらしさであった。

そのため、ジョンサイクスという新世代のギターヒーローの加入ということをファンはすぐに受け入れることができず、物議を醸し出したものである。しかし、日本で初めてモンスターズオブロック、レディングフェス級のHR・HMロックフェスが行われてこの新しいホワイトスネイクに触れた瞬間に全ての人がこの若いギタリストの才能を喝采で迎えいれたのであった。ジョンサイクスのレスポールカスタムのサウンドは新しいホワイトスネイクのサウンドを作り出したのである。DVDの特典付き。これはうれしい。なぜならこのラインナップはビジュアル的にも魅力的で見逃せない。コージーパウエルだ。ジョンロードだ。サイクスだ。そしてこの時期のカバーデイルは最高にかっこ良く、声も最も油が乗っていて、渋さも深さも最高点にいると言える。

オープニングのギャンブラー〜ギルティオブラブ。ジョンサイクスの元気なギターサウンドは本当に気持ちいいです。クライインザレインはこのアルバムのピーク。カバーデイルはレディアンウイリングが一番。この曲ってこんないい曲だったんだ。昔、サイクスのギターのスネイクを聞いたときは違和感を感じたが、今、聞くと全く感じませんでした。後は音質がもう少し良ければとは思いますが、十分に楽しめました。

 

アルカトラズ ライブ '83

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 2010年リリース?

1983年10月、カリフォルニアで行ったライヴ音源。

初来日公演(行きました。)を前にして行ったこのライヴはアメリカのローカルFM局でオンエアーされたものらしいが、とにかく音がいい。

そしてこのブートレッグまがいのジャケット。貞子をイメージ?このセンスは微妙。

マーチンデニーなどのエキゾ系イージーリスニングのアルバムジャケットのよう。

20歳のイングヴェイのギター・プレイはみずみずしくもあり、そのテクニックはすでに神の領域だが、それにも負けていないのがグラハムのグッドコンディションヴォイス。これはボーカルがメインのアルバムだ。

活動期の公式アルバム”ライブセンテンス”よりもこちらのほうが断然良い。

演奏のパッションがすごくてライブ会場にいるようだ。

なぜか最後にボーナストラックとして、ジョージリンチ参加の”オールナイトロング”が入っていますが、これもなかなかいい。

イングヴェイのギターはワンパターンで飽きるので最後に正統的なハードロッキンなジョージのギターを聴くとやっはロックギターはクラシックスケールよりこっちかなとも思ってしまう。

 

レインボー オンステージ

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 1977年リリース

高校1年のときに熱狂的な洋楽好きになるきっかけがレインボーだった。

当時、洋楽雑誌といえば”ミュージックライフ”。年間ファン投票ではレインボーとクイーンが常に1位を争っていた。ハードロックやヘヴィメタルなどの硬質なロックを求める少年達は必ずレインボーを聴いていたと言っていい。

多分、30年ぶりに聴いてみようと思い”デラックスエディション”を入手。

ステージの始まりにオズの魔法使いの映画の一部が流れて“OVERTHE RAINBOW"の

オープニングで照明がついた瞬間にギターのリフが突き刺さる。

”KILL THE KING"だ。

この瞬間が一番かっこいいと言っていい。

名曲”KILL THE KING"はハードロック界でNo.1と言えるライブオープニング曲である。

これと争うのは"HIGHWAY STAR" "BURN" "ROCK'N ROLL""NEON KNIGHTS"パンクでは"LONDON CALLING"。

今回買った ”デラックスエディション”は音質が格段に上がっていて ライブの名盤であるディープパープルのライブインジャパンに匹敵するくらいのライブアルバムに仕上がっている。

"虹をつかもう" 邦題がいい。この曲はジミヘンドリックスの影響を強く感じる。高校生の時にはわからなかった。

メドレーでのリッチーソロ”ブルース”の味も大人になってわかるところ。リマスターではこの辺のミドルテンポの曲の良さが際立って聞こえる。

”ミストゥリーテッド”

リッチーのギターが本当に良く聞こえる。

リッチーってライブではワイルドなギターなんですよね。

リマスターされたこのオンステージはぜひ聴いてみてください。

 

松任谷由実 流線形’80

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  1978年11月リリース。

前作の”紅雀”より8ヶ月という短サイクルでの発表。

この頃のユーミンは結婚後の充電期間明けということと

アーティストとして成熟してきたことで次々と作品が湧いてきていたのではないか

と思う。

このアルバムは代表曲や根強く支持されている曲も多数収録されていて

ユーミンのでも人気のアルバムである。

”ロッジで待つクリスマス”で始まり、

ユーミンの曲の中ではベスト5に入るのではないかと思う名曲”埠頭を渡る風”、

山下達郎もコーラスで参加している”真冬のサーファー”、

ファンの中では好きな人が多い曲”キャサリン”、”Corvetto 1954",

シングルにもなった”入江の午後3時”、

静かに寂しい曲”かんらん車”、

次作の”ツバメのように”につながっていく内容をもつ名曲”12階のこいびと”。

 

そしてこのジャケットもノスタルジックでいい。

ユーミンのアルバムの中では私が好きなのはこれと

ひこうき雲””サーフ&スノウ”。

 

でも不思議なのは”埠頭を渡る風”は当時、オリコンチャートでは

74位止まりということです。

こんないい曲が売れなかったなんて。(アルバムは4位にチャートイン)

この曲、19歳で知ったときは本当に好きで

何度も繰り返して聴きました。

アルバム全体は

冬のイメージやサーファーというキーワードが出てきて

その後の

”サーフ&スノウ"への道程のような気もするけど、

アルバム全体のトーンは湿っているような陰影があり、

前作”紅雀”のしっとり感を残しています。

その湿り気感は荒井由実時代の面影であります。

ユーミンの声も年代によってちょっとづつ違いますが、

この頃の声が一番好きです。

しかし、単なるポップスではなく、一癖ある感じはさすがです。

そこが、他のアーティストとは違うんでしょう。

なんと表現していいかわかりませんが、詩や曲の中にはないユーミンの根底にあるロックな感じのことです。

一癖あるロックが好きな人はユーミンに惹かれます。

そんな根底の部分に共感するんです。

 

 

 

 

ブレッド&バター Monday Morning

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 1980年リリース。日本版ウエストコーストサウンド=湘南サウンド

=ブレッドアンドバターが完全に確立されたと言っていいでしょう。

前作から引き続き、細野晴臣にサウンドメイキングを依頼したかった

ようだがYMOが大ブレイクしてしまい断念。松原正樹が代役に。

サウンドは全体的にかなりシンプルで都会的になったことで二人の

ハーモニーがかなり強調されて心地よく聴きやすいが歌謡曲との

境目がぎりぎりという感じもある。

サウンド的にはこれぞ"AOR"という曲も多く、お洒落邦楽の最先端

だったのではないかと思う。

代表曲は”マンデーモーニング”。

70年代の名曲を再録音"マリエ”。1曲目の”HOLD ON"もいい。

今、見るとこのジャケット。どう見ても、普通の新橋のサラリーマン

のおじさんが二人で意味深な休日を海で過ごしているという感じの

ジャケットに見える。

でも二人はお洒落で今も、今時のリタイアお洒落おじいさんと

いう感じなので当時、このジャケットもそんなにおかしいことでは

なかったのだろう。