軽音楽をあなたに

ジャンルにこだわることなくこれまで聞き逃してしまった音楽を改めて拾い上げる。抜けていたパズルのピースを埋めるような。

オフコース We are

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1980年11月リリース。

前年にヒットを狙って作った”さよなら”で全国区となり、一躍、オフコースブームを作り上げた最も盛り上がっていた時期に出たオフコースの最高傑作であり、日本のロック&ポップスの最高峰に位置するアルバムである。オフコースのコンサートと言えば、観客の9割は女性であり、人気のあった時期に男性でオフコースが好きだと言う事はとても勇気が必要であり言えずに自宅でこっそり聴いていた人も多いでしょう。実際、私もそうでした。ただ洋楽好きでも納得させるレコーディングにこだわったバンドサウンドは今聴いても古さを感じない。特にこの”We are"はトラックダウンをロサンジェルスに持ち込み当時の最先端であるTOTO,ボズスキャッグスなどを手がけていた人に依頼しているだけあって、邦楽にはない垢抜けた音がとても気持ちがよい。1曲目の”時に愛は”のツインギターの音はロック好きにはそのニュアンスがたまらなく伝わるでしょう。技量の高いメンバーが集結して個人技を排除して徹底的にサウンドバランスを追求していることで聴き心地は最高にいい事が逆に万人(特に女性に)受けてしまったことでヒットチャートもののように扱われて今では二束三文の価値になってしまっているには悲しい。流通も多かったことで仕方はないが。。。

シングルヒットした”Yes No"のドライでクリアーな音を今、聴いても本当にいいなあと思います。ぜひ、このアルバムを先入観なしに聴いてみてください。

 

ゲイリームーア ロッキンエブリナイト

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1982年に”大いなる野望”が突如に日本でブレイクして空前のゲイリームーアブームが到来した。そんな矢先に1983年に来日公演を果たし、ブームがさらに盛り上がった。このアルバムも日本でだけリリースされて、ギターキッズはこぞってこのアルバムを聴いたものです。

ゲイリーはギターだけではなくて、メロディアスなソングライティングも魅力的で幅広いファンに受け入れられました。フリーの『ウィッシング・ウェル』のカバーはこのアルバムで聴いて知りました。

ゲイリー・ムーアの出現によりギターヒーローと言う言葉が日本の音楽メディアでも流りました。

彼の音楽に対する向かい方はジェフベックと比較されたり、当時はマイケルシェンカー、エドワードヴァンへイレン、リッチーブラックモアなどと肩を並べる人気ぶりでした。

このライブアルバムではイアンペイスとニールマレイというホワイトスネイクのリズム隊を従えて、感情的に時に激しく、時に泣き叫ぶようなギタープレイを聴かせてくれます。ゲイリーも年齢的に最もベストな状態と言えます。

注目曲は”サンセット”。

CDではボーナストラックで”パリの散歩道”も収録されています。

あらためて聴くとあの80年代前半のヘビーメタルブームがよみがえりとても懐かしく思える1枚です。当時はあんなに流行っていたのにゲイリーは聴いていませんでしたが。

 

 

ディープパープル メイドインヨーロッパ

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第3期ディーパープルのベスト曲をまとめたようなライブ盤。

ロックのライブ盤としては超定番の一枚ですから、今さらという感じですが30年ぶりに聞きたくなってCDを買いました。パープルと言えば、ロックライブアルバムではベスト10に入るようなスーパーな名盤”ライブインジャパン”があるために完全に影にかくれている本作ですが、これも聞き応え十分で2枚組で聞きたかったと思わせる内容ですよね。オープニングの”Burn"はロックのスーパースタンダードですし、ミストゥリーテッドのかっこよさ、その他も粒ぞろいです。アルバムジャケットではグレンヒューズがかっこよく映っています。第3期メンバーも第2期に匹敵するベストラインナップ。

これを大音量でIPOTで聞きながら通勤しています。エアギターをひきながら。

ディオ ドニトンUK:LIVE1983&1987

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2010年に逝去したロニー・ジェイムス・ディオ。ハードロック界ではNo.1のボーカリストにあげる人も数多い。1983年と 1987年のドニントンでのライヴ音源。BBCラジオ放送の音源をリマスターしたものなので音がかなりいい。DISK1と2ではギタリストが違っていてフレーズの違いを楽しむことができる。1983年はヴィヴィアンキャンベルのギターが炸裂していてる。彼らしいプレイが十分に楽しめる。1987年はグレイグゴールディという人に変わっていて、あまり知らないが、意外にテクニシャンだ。でも個性はあまりなく、存在感はない。比べるとヴィヴィアンは特別な存在であったことに気がつく。ヴィヴィアンの名演は1曲目の”STAND UP & SHOUT"。グレイグは”NEON NKIGHTS"のサバスカバーがかっこいいギターです。意外なところでレインボーの"LONG LIVE R&R"も入ってる。ロニーのキャリアを総括している内容もいい。

ロニーのボーカルはやはり素晴らい。ロニー参加のライブ盤はレインボーやサバスでも出ているがどれも素晴らしく、この人はライブでも常に安定しているということを実感できる。
しかし、聴衆はやはりDIOのナンバーよりレインボーとブラック・サバスのナンバーのほうが盛り上がっている。それでもこの熱気ムンムンなライヴ・アルバムは素晴らしすぎる。
この他に「Dio Live: We Rock」というライヴ・アルバムも出たようだが、“WE ROCK"

がドニトンのLIVEには入っていないので買うか迷っている。

ホワイトスネイク ライブイン84

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 ホワイトスネイクの84年のメンバーによるライブ盤。このアルバムの目玉はやっぱりジョンサイクスのギター。ホワイトスネイクと言えば渋いブルースを貴重としたツインリードによるギターであったし、それがホワイトスネイクらしさであった。

そのため、ジョンサイクスという新世代のギターヒーローの加入ということをファンはすぐに受け入れることができず、物議を醸し出したものである。しかし、日本で初めてモンスターズオブロック、レディングフェス級のHR・HMロックフェスが行われてこの新しいホワイトスネイクに触れた瞬間に全ての人がこの若いギタリストの才能を喝采で迎えいれたのであった。ジョンサイクスのレスポールカスタムのサウンドは新しいホワイトスネイクのサウンドを作り出したのである。DVDの特典付き。これはうれしい。なぜならこのラインナップはビジュアル的にも魅力的で見逃せない。コージーパウエルだ。ジョンロードだ。サイクスだ。そしてこの時期のカバーデイルは最高にかっこ良く、声も最も油が乗っていて、渋さも深さも最高点にいると言える。

オープニングのギャンブラー〜ギルティオブラブ。ジョンサイクスの元気なギターサウンドは本当に気持ちいいです。クライインザレインはこのアルバムのピーク。カバーデイルはレディアンウイリングが一番。この曲ってこんないい曲だったんだ。昔、サイクスのギターのスネイクを聞いたときは違和感を感じたが、今、聞くと全く感じませんでした。後は音質がもう少し良ければとは思いますが、十分に楽しめました。

 

アルカトラズ ライブ '83

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 2010年リリース?

1983年10月、カリフォルニアで行ったライヴ音源。

初来日公演(行きました。)を前にして行ったこのライヴはアメリカのローカルFM局でオンエアーされたものらしいが、とにかく音がいい。

そしてこのブートレッグまがいのジャケット。貞子をイメージ?このセンスは微妙。

マーチンデニーなどのエキゾ系イージーリスニングのアルバムジャケットのよう。

20歳のイングヴェイのギター・プレイはみずみずしくもあり、そのテクニックはすでに神の領域だが、それにも負けていないのがグラハムのグッドコンディションヴォイス。これはボーカルがメインのアルバムだ。

活動期の公式アルバム”ライブセンテンス”よりもこちらのほうが断然良い。

演奏のパッションがすごくてライブ会場にいるようだ。

なぜか最後にボーナストラックとして、ジョージリンチ参加の”オールナイトロング”が入っていますが、これもなかなかいい。

イングヴェイのギターはワンパターンで飽きるので最後に正統的なハードロッキンなジョージのギターを聴くとやっはロックギターはクラシックスケールよりこっちかなとも思ってしまう。

 

レインボー オンステージ

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 1977年リリース

高校1年のときに熱狂的な洋楽好きになるきっかけがレインボーだった。

当時、洋楽雑誌といえば”ミュージックライフ”。年間ファン投票ではレインボーとクイーンが常に1位を争っていた。ハードロックやヘヴィメタルなどの硬質なロックを求める少年達は必ずレインボーを聴いていたと言っていい。

多分、30年ぶりに聴いてみようと思い”デラックスエディション”を入手。

ステージの始まりにオズの魔法使いの映画の一部が流れて“OVERTHE RAINBOW"の

オープニングで照明がついた瞬間にギターのリフが突き刺さる。

”KILL THE KING"だ。

この瞬間が一番かっこいいと言っていい。

名曲”KILL THE KING"はハードロック界でNo.1と言えるライブオープニング曲である。

これと争うのは"HIGHWAY STAR" "BURN" "ROCK'N ROLL""NEON KNIGHTS"パンクでは"LONDON CALLING"。

今回買った ”デラックスエディション”は音質が格段に上がっていて ライブの名盤であるディープパープルのライブインジャパンに匹敵するくらいのライブアルバムに仕上がっている。

"虹をつかもう" 邦題がいい。この曲はジミヘンドリックスの影響を強く感じる。高校生の時にはわからなかった。

メドレーでのリッチーソロ”ブルース”の味も大人になってわかるところ。リマスターではこの辺のミドルテンポの曲の良さが際立って聞こえる。

”ミストゥリーテッド”

リッチーのギターが本当に良く聞こえる。

リッチーってライブではワイルドなギターなんですよね。

リマスターされたこのオンステージはぜひ聴いてみてください。