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軽音楽をあなたに

ジャンルにこだわることなくこれまで聞き逃してしまった音楽を改めて拾い上げる。抜けていたパズルのピースを埋めるような。

はちみつぱい/センチメンタル通り

 

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 1973年リリース。邦楽ロックの名盤として名高いが、初めて聞くこととなる。最初に感じた事は"はっぴいえんど"の弟分にして意識としてはさらにいいアルバムを作ろうとしている事がわかります。ここで聞ける完成度の高さは恐るべき出来上がりです。バンドメンバーにバイオリン奏者、スチールペダルなどが加わるとバンドから楽団に出世して、サウンドスケールがぐっとあがります。エンジニアは、16チャンネルマルチミキシングの先駆者である吉野金次に依頼するとはっぴいえんどとかぶるため、あえて避けて梅津達男へ。

完成度でいえば、はっぴいえんどの風街ろまんに肩を並べるアルバムと言えます。鈴木慶一はっぴいえんどにサイドギタリストで参加したことが過去にあり、自分はパーマネントなメンバーになったと思っていたそうですが、バンド参加は、1回限りだったそうです。そんなことからも、鈴木慶一は、並々ならぬはっぴいえんどへの意識はかなりあったと思われます。さて、アルバムの中を構成している曲ですが、1曲目を飾る"塀の上から"。名曲からスタートします。
 これ以上にないくらいにゆるやかなグルーヴでなんというか不健康ではないアシッド感があります。ザバンドなどの影響を強く受け、”MUSIC FROM THE BIG PINK"のような厳かなムードが漂い、ファーストアルバムからすでにベテランの仕事をしているところはそれぞれのメンバーが色々なスタジオワークに参加してきたことでキャリアが培われているということの証といえます。やはり世間一般的に名盤と呼ばれて久しいものは
外れがないということは確かです。
 

1980年 五・八戦争 ”五木”vs”八代”

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 1980年に勃発した世界的な戦争といえばイラン・イラク戦争。石油の運搬利権を巡り両国の争いからはじまり、アメリカの”西側利益の確保”という名目での力ずくの介入によって8年という長引く結果を招いた。

ここ日本では”五・八戦争”と呼ばれる演歌興行における大きな権益を得る為に札束が飛び交うレコ大賞取りの争いが勃発していた。

1970年代に日本のエンターテイメント産業は”芸能界”という独自の土着システムが構築されて一大産業として成長を遂げる。成長ととも業界内の力関係や癒着、利権が生まれて金銭収賄や接待などにまみれていくこととなる。その最も頂点に位置したのが年末のレコード大賞である。レコ大獲得の効果は翌年の興行収入・ギャラの大幅な増収につながることになり収賄での支出などはすぐに回収できる効果があった。

 

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五木ひろし”二人の夜明け”オリコン最高位7位 売り上げ35万枚

八代亜紀”雨の慕情”オリコン最高位9位 売り上げ20万枚(その時点)

ヒットはしているものの平凡な売り上げであり、なぜかこの2曲がレコ大賞を巡って争ったということである。その年のNo.1ヒットは”ダンシングオールナイト”や”異邦人””大都会””順子”と言った今でも誰もが歌える大ヒットソングがある中での話である。

ちなみに前年のレコ大は”魅せられて”ジュディオングだった。これも西城秀樹のメガヒット”YOUNG MAN"を押しのけての受賞だった。(歌謡大賞はヒデキだったが)

そのように芸能ビジネスが大規模化すればするほど世間は公平性を求めるが、芸能界は利権の確保に力関係が、より強く働くこととなり歪みが表に見えてくることとなる。

しかし、芸能界は”格”を重んじたため、前年のジュディオング受賞の反省をもこめて

八代か五木に賞の受賞者を絞ったのである。これが”五・八戦争”である。

 

五木は1979年に”五木プロ”を発足して独立し、それまでの不振を取り返すように

”おまえとふたり”で100万枚、”倖せさがして””二人の夜明け”としあわせ3部作で

完全復活をアピール。一方、八代もレコ大を悲願し、最後のチャンスとして”舟唄”から

”雨の慕情”へそして”港町絶唱”と佳作を相次いでリリースしていく。

 

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ただセールス的には五木のほうが上であったことは確かであるが、結局、受賞者の理由には根拠がわからないのがこのレコード大賞でもあり、観客が参加しやすい楽曲であることと根回しの力の差で八代陣営に軍配はあがることになる。独立間もない五木陣営には裏側のビジネススキームが不足していたのかもしれないということである。

1980年の”五・八戦争”は教科書に載るような世界史、日本史を変えるような出来事ではない。が、日本の歌謡史においては大きな出来事であり、この結果はもはや邦楽消費の中心となっていた若者との世代間ギャップがはっきりしたターニングポイントとなった。

この行き過ぎた反省から、翌年以降はレコードセールスに重点を置く事になり、寺尾聡が”ルビーの指輪”で受賞した。

 

 

 

 

 

 

アイアンメイデン 死霊復活

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 1985年リリースのアイアンメイデン初のフルライブアルバム。パワースレイブまでの初期の代表曲が網羅されていることとメイデンが最も人気が上昇気流に乗って勢いのある時期のライブだけにスピード感抜群のライブアルバムです。1980年代の前半を高校生で過ごした人にとってアイアンメイデンはかなりなじみのあるバンドではないかと思います。そのころ、リアルタイムで現役の最も勢いのあるバンドと言えば、やはりヘビーメタルバンドではなかったかと思います。その中で若手No.1といえばアイアンメイデンだったと思います。アイアンメイデンの曲こそヘビーメタルの象徴だったことがこの年で改めて聞き直してわかりました。そしてメイデンは意外にメロディアスで聴きやすいこともわかりました。このおどろおどろしいアルバムジャケットのせいでなかなか手にとりずらい方も多かったのではないかと思います。今回、このライブを聴いて思ったことがもう1つあり、メイデンのスタジオ盤はライブ感覚を大事にしていたことがわかります。ハードロック系のバンドはスタジオ盤はいまいちでライブ盤がいいと言われていますが、メイデンはスタジオ盤もライブ盤と同じような臨場感を大切にしているような感じです。

キッス ALIVE

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  1975年リリース。キッスの出世作です。このアルバム以前にスタジオ盤3枚を出しています。

しかし一部の人気に留まり、世界的成功をおさめられていない状況でした。

そんな中、デトロイトで少しづつ人気に火がつき、やがて熱狂的なものになっていきます。

そこでそのデトロイトに12000人を集めてライブレコーディングをしてしまったようです。

それがこのアルバムであり、ついに全米大ヒットし、一躍スターダムに伸し上がったということです。

キッスを聴くのは初めてだったので、ネットで色々と調べました。

その結果、このアルバムから聴く事がいいとわかりました。スタジオ盤はキッスの良さが引き出されていないようです。

初めて聴いてみて、感想はヘビーメタルではないということ、これはラウドでヘビーなテンポの遅い、下手くそなロックンロールということでした。

奇抜なメイクと分かりやすい曲はティーンエイジャーやキッズの心はつかむでしょう。

実際に今でもキッスが好きな人のほとんどは子供の頃に夢中になった人で大人になってからキッスが好きになった人は身の回りにもいません。

しかし、このALIVEはロックの歴史的名盤とも言われています。でも、何度聴いてもそこまでの物ではない気がしています。

とはいえ、ロックンロールの良さはつまっている感じはわかります。

だから何度も聴いてみます。

......が、心からすっきりかっこいいとは認めにくく.......でも少しよいことはわかるけど。

という感じでなんとなく抜けきらない。

このはがゆい感じがいいのかもしれません。


ジャケットは彼らの最も若くかっこいい時代なので期待も大きく膨らみます。

そこもなんとなく少しだけ裏切られます。

でも悪くもない。

だから、今度こそは良さを理解しようと何度も聴いてしまいます。

でも消化しきれないうちにアルバムは終了。 

  インターネットでこのアルバムの評論を再度調べて見てもやっぱり絶賛されている。

という事で、こんどこそは良さを理解しようと、再び聴きます。

そんなこんなで最近は一番聴いています。

ファストウェイ SAY WHAT YOU WILL

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 ファストウェイのライブCDです。ジャケットはチープでブートレックのようですがオフィシャル盤のようです。解散後にエディークラークがマスターを提供して販売されたようです。もちろん、流通も少なく高額取引をされていますが、どうしても聴きたくて購入しました。発売は1992年くらいのようです。

ファストウェイについてはご存知の方もすくないので簡単に説明すると

モーターヘッドの初代ギタリストだったエディークラークが元UFOのピートウェイと結成したバンドでドラムは元ハンブルパイのジェリーシャーリー、ボーカルは新人で弱冠19歳デヴィットキング。

デビュー前にピートは脱退していまいますが。

ファーストアルバムの出来上がりが素晴らしく全米チャートでもスマッシュ。

レッドツェッペリンを彷彿させるサウンドはとてもこの時期には新鮮でした。

デヴィットキングのボーカルは無名ながら素晴らしく、明日のスター候補生だとも思いました。

セカンドアルバムもファーストアルバムの延長線上ではありますが、とてもかっこ良くてとてもよく聴きました。その後もアルバムをリリースしますが、ツェッペリン風の作風からポップロック路線?というおかしな方向に流れて2枚くらい出して消滅してしまったようです。とても残念だったと思います。

ツェッペリンのようにバンドをプロデュースできる人が居れば、サードアルバムはあえて、アコースティックアルバムを出してバンドの深みを出しながら、いい意味で聴衆を裏切り、4枚目のアルバムにはロック史上の名作を作って不動の地位を固めるなんてバンドストーリーもできたと思うほどのバンドだと思いました。

デビットキングはスターになる人だと思いましたが。。。

エディはそこまでの器ではないのかもしれませんが、ファストウェイでのフレーズはとても好きです。特にこのライブ盤で聴けるギターも最高です。

RAINBOW モンスターズ・オブ・ロック~ドニントン 1980

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 ついに出ました。あのパフォーマンスが36年の時を経てCD化です。やっとです。

コージーパウエルの脱退発表、彼の最後のステージとして選ばれたのは

この第一回モンスターズ オブ ロックでのヘッドライナー出演。その演奏は名演として伝説化されて語り継がれてきました。一部はレコードで発売されたオムニバスの”モンスターズ〜”で聞く事ができました。全貌がマスターテープとして残っているのか?

あるいは残っていないのではないかと、

様々な憶測の中でマニアは粗悪な録音状況にあるブートレッグCDで我慢してていました。

ついに届いて聞いてみると演奏のテンションの高さに圧倒されました。”アイズオブザワールド”から始まるのですが、すでにこの曲の完成度の高い演奏にノックダウンです。スタジオ録音よりもかなりかっこいい曲に聴こえます。グラハムのボーカルの力強さはライブではよりパワーを感じます。リッチーのギターもコージーのラストライブということで凄まじい鬼気あるプレイです。

レインボーの三頭政治期からここまでリッチーの右腕であったコージーのラストライブということで全員が一つになっています。そして演奏力ではこのメンバーはベストメンバーであることがはっきりわかります。

”ALL NIGHT LONG””LOST IN HOLLYWOOD”SINCE YOU BEEN GONE"に往年の名曲もありコージーのソロ、ドンエイリーのソロと聞き所満載の最高のライブです。

このライブのあと、グラハム脱退でこのメンバーでの最後になってしまったこともとても残念なことですが、このCDのおかげで貴重な演奏を何度も楽しめるようになったことに感謝です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

モーターヘッド No Sleep 'til Hammersmith

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 1981年リリース。全英第一位獲得ということです。モーターヘッドの全盛期のライブだけあって凄い熱気と爆走感です。大音量で聞くと自然にヘッドバンキングをしてしまいます。エディクラークのギターがかっこよくて、そこは新しい発見でした。1981年当時はモーターヘッドは有名な存在でしたが、実際にのめり込んでいる人はまわりにいませんでした。90年代以降に再評価されていったような気がします。1981年頃だとバイカーズロックやスラッシュメタルなどは無かったからこの音楽をカテゴライズすることは難しかったと思います。ハードコアパンクよりもモーターヘッドのほうが先だったような気がします。レミーはMC5をよりハードにスピーディーにしたロックを目指してモーターヘッドを作ったということです。パンクの祖でもあるデトロイト系のアンダーグランドロックからの影響を受けていることはパンクとの関連性もやはりあったのだと思います。英国らしさという部分ではDr.フィールグッドが好きな人はモーターヘッドも聞いているという関連性があると言えます。パブでビールを片手にヘッドバンキングしながらモーターヘッドを聞くのも気持ちいいかもしれません。