軽音楽をあなたに

ジャンルにこだわることなくこれまで聞き逃してしまった音楽を改めて拾い上げる。抜けていたパズルのピースを埋めるような。

イエローマジックオーケストラ/BGM

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 1981年3月に発売されたYMOの最高傑作(次作のテクノデリックと双璧)と呼び名の高いアルバム。当時中学生だった私は予約して発売を待ち望んだ一人でありました。YMOはテクノブームとともに社会現象となりこのアルバムは予約だけで10万枚。すべての人が”テクノポリス””ライディーン”を求める中で見事な裏切りによってその後、コアなファンだけが残るということになりました。もちろん、中学生の自分にこのアルバムの深さを理解できるはずもなく振り落とされたファンの一人です。そんなBGMを30年以上経って再度聴いてみることにしました。1曲目のBALLETから最後の曲であるLOOMまで捨て曲なし。まさに名盤だということがわかる内容です。このアルバムを理解するには30年以上様々な音楽を聴いて理解力がないとだめだということです。このアルバムはProduce By Hosonoのクレジット最後と言われていますが、内容は3人の個性がブレンドされていて最後に細野氏による味付けの整いをしているように思います。ベストトラックというと”CUE"が人気ですよね。この曲はいろんな人がカバーしていたりしている。発売当時は"U.T"が テクノブームの延長戦を継承していて中学生には人気だったことを覚えています。私が好きなのは"BALLET"の憂いのあるヨーロピアンサウンド風なところ。ロキシーやイーノを知った後だからです。ミニマム、アンビエント、ヨーロピアンなものが吸収されてそれ以前のマーチデニー風エキゾ、アジア感、ノベルティ感が減ってアルバムにトータルコンセプトを持たせて大人っぽいかっこいいアルバム。最後の曲である”LOOM"はテクノデリックの序曲に聞こえBGMからテクノデリックが AB面ということなのではないかと勝手に思ってしまいます。