軽音楽をあなたに

ジャンルにこだわることなくこれまで聞き逃してしまった音楽を改めて拾い上げる。抜けていたパズルのピースを埋めるような。

コクトーツインズ GARLANDS

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1982年。コクトーツインズ のデビューアルバムです。私がコクトーツインズ の名前を知ったのは1984年くらい。高校3年の時。

バウハウス4AD、ファクトリー系、ラフトレードなんて言う言葉が音楽雑誌に登場するようになった頃。

ただこの手の記事はメジャー雑誌だと白黒ページの特集記事で掲載される事が大半。

当時、私はアンダーグランド的なシーンに憧れと好奇心から白黒記事を熟読しながら音楽を想像しながら楽しんでいました。

バウハウス、ジョイディビジョンだけは少ないお小遣いのやりくりで聴くことはできましたが。コクトーツインズ までは手が届かなかった。1980年中頃って若者がアートに対しても関心が高まっていて私もジャンコクトーなんて人を個人勉強したからコクトーツインズ と名前が気になって。

そんなこんなで30年経ってやっとガーランズに到達。

なんて懐かしい感じの音。

まさにこれこそ、ポストパンク、耽美、ネオサイケ、ポジパン

掴みにくくゆらゆら揺れるメロディ、ノイジーなギターと無機質なベースライン。

これがあの時代に確かにあった小さなムーブメントの象徴的な音。

当時、共感しあえる友人がいればとよく思いました。ネットがないから情報収集にはお金がかかるし。

わかっていたらもっと早く聴いてたなあ。

 

ザ・カルト ELECTRONIC

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 1987年リリース 全英4位全米38位というヒット作である。

カルトと言えば前作まではポジパン/ゴス系の人気バンドであったが、突然1987年に

全てをリセットしてクラシックなハードロックバンドにチェンジしたのである。

元々、彼らはドアーズやZEPPLINが好きだったようでこの転身は抵抗のないものであっったようだ。前年にはバウハウスの解散もありゴシック系のロックに対する人気が急激に下降してきた。その中でシスターズオブマーシーなども同様にMISSIONとしてハードロックへ転職していった。そして

このころからHR/HMの世界でも西海岸系HMは徐々に煮詰まり出してきて、ZEPPLINというキーワードが浮上してきたようなタイミングの時期でもあった。

このアルバムはそんな時代にうまくFITしたし、1曲目のWILD FLOWERのギターのリフを初めて聴いたときは誰が新鮮に感じたものである。

このアルバムはリックルーベンのプロデュースであるが、音のバランスがとにかくストレートにロックを感じることができる。

シンプルでギターの音、ドラムの音がしっかりと立体感を出している。この時代にはとにかく新鮮だった。

このアルバムからその後、レニークラビッツが出てきて90年代が始まっていったような気がします。

又、カルトはパンクとハードロックを結びつけた重要な役割を持っていてその後のグランジロックへの架け橋だったのかもしれない。

 

ブルーマダー/ SCREAMING BLUE MUDDER~フィルに捧ぐ

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1994年のジョンサイクス率いるブルーマダーのライブです。

ジョンサイクスはボーカルもかなりいけます。

フィルの声にそっく。歌い方も相当に影響を受けているようです。

シンリジィの曲はシックリとはまります。

ブルーマダーの曲もいです。

しかし”COLD SWEAT"

“PLEASE DON'T LEAVE ME""STILL OF THE NIGHT"”DANCIN' IN THE MOONLIGHT”

というホワイトスネイクやリジィの曲では聴衆も大きく盛り上がります。

そして

ジョンサイクスのギターはエキサイティングでハードドライヴィングして正にこれぞ!ロックギターという感じです。

作曲力もあり、豊かな才能を持った人ですが、ホワイトスネイク脱退以降はなかなか目立った活躍はありませんでした。

時代もヘヴメタの時代が終わってしまったことで過去の人になってしまったか。

しかし、たまにYOUTUBEでフィルやデヴィットの後ろでギターを弾きまくり、ステージを走り回る若き時代の姿を観るとギターヒーローという言葉がぴったりだった、と思います。

このライブ盤はブルーマダーの総集的なアルバムとして必聴の価値あります。

ジャケットもかっこいいですね。

 

 

 

ブラックサバス PAST LIVE

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以前にリリースされた“LIVE AT LAST"と1970年のライブ音源を加えてリマスターされたものです。”LIVE AT LAST"はオジー在籍時の初期音源としては貴重なライブ盤でありましたが、音質の悪さは定評があり、なかなかに手を出せませんでした。

しかし、このリマスター盤の存在を知り、なおかつさらに初期のライブ音源が加わり充実した内容が確認できると聴きたくなりました。

初期の音源を聴くと力強い演奏に驚きます。トニーアイオミのギターが轟音をかき鳴らし、オジーの声も若く伸びがあります。音質も向上されていることもありますが、口コミほどの聴き難さは感じません。

初期のブラックサバスのライブ音源初めて聴きましたが、演奏力の高さには驚きました。トニーアイオミは70年代からギタリストとしての地位は確立していたことが分かります。1曲目の”Tomorrow's dream",おなじみの”Chiidren of the grave"は聞き所です。

2017年2月にバーミンガムのステージを最後に永久的は活動に終止符を打ってしまったブラックサバスですが、最終ツアーを日本でやってくれなかったことはとても残念です。そんな思いもありこのCDを買ってみたということです。

 

佐藤奈々子 ファニーウォーキン

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1977年リリース。佐藤奈々子のデビューアルバム。まずは1曲目”サブタレニアン二人ぼっぢが最大の聞きどころ。ジャパニーズシティポップ全開の洗練と心地良さ。奈々子の薄甘かすれウィスパリングの声は、生まれ持つ幸運。

まだ世に出ぬ佐野元春がほとんどを作曲のバックアップというのも凄い。

無名の学生、佐野にメジャーレコード会社が半プロデュースをさせるなんていい時代。

このアルバムは予想と違って、シティポップ全開ではなく、ラグタイムミュージック集のような感じ。ジャズブルースや佐野風ロックンロールなど。随所に佐野元春風味があります。

佐藤奈々子は元祖渋谷系といわれてますが、

声がカイミカイリを連想させるからだけど、

奈々子のそれは、ニューヨークジャズハウス系のウィスパリングボイス。

ジョイディヴィジョン CLOSER


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 1980年5月にイアンカーティスは自殺し、追いかけるように7月にリリース。全英6位まで駆けあがった。当時はイアンの死を商売に利用したのではないかなどメディアから批判がでるくらいであった。ジャケットデザイン、アルバムタイトルも彼の死を連想させるものだった。
このアルバムは日本でも人気があり、リリースから数年経って不動のポジションを確立した。
 早くからジョイディヴィジョンは日本で人気があった。
この暗さをロックの表現として認識した日本のリスナーはやはり優秀なロックの理解者であるとつくづく思います。

絶望感や孤独、死をここまで表現したロックがなかったから新しい表現だった。
そしてその表現はポストパンクにふさわしかったし、新しいことに寛容的でしかも、求められていた時代だけにヒットチャートも駆けあがった。

ドアーズが死や絶望の表現はしていたが、ジョイディヴィジョンはアルバム1枚をコンパイルしてしまった。

ロックの表現としてはピストルズがイライラや怒り、破壊を新しい表現として加えた。
対して、
ジョイディヴィジョンが絶望、鬱、孤独、を加えた。
サウンド的には
彼らはドイツの暗さやインダストリアル感を意識していた。

単調で人間らしさ、感情を失ったように刻み続けるドラム。突然に衝動的になるようなコントロールを失ったようなギター。とりつかれたように白目で歌うようなイアンの歌。

元々、ワルシャワというバンド名はデビットボウイの名作ロウの挿入曲。
ロウといえばベルリン三部作でありブライアンイーノが作ったドイツの暗さ、曇り感、インダストリアル感が表現されている。
そんなものがジョイディヴィジョンの根底に流れている。

ストパンクの流れとリンクし、後年のアーティストに大きな影響を与えることとなる。

暗い音楽は市民権を得た。

トラッシュキャンシナトラズ CAKE


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 1990年にリリース。
スコットランド出身の正統派、アズテックカメラやオレンジジュースの直系ネオアコバンド。90年代が始まった年にこんなに正統派ネオアコバンドが本家であるスコットランドから出てくるなんて。

「OBSCURITY KNOCKS」の瑞々しさは、確信犯かスコットランドの天然なのか。確信犯ならフリッパーズギターみたいに少しねじれた部分があるけど。。。。。
もしかしたら彼らは天然かもしれない。
だから聞く側も純粋な気持ちで聞かないと物足りなく感じてしまうのかも。

90年代のロックって60〜80年代のフェイクで確信犯的な外しや純粋ではない狙いが見栄隠れする。だから聞く側も音楽以外の周辺にある空気を感じる嗅覚を要求されたり。
それが楽しかったり。仲間意識が芽生えたり。

でもそれって音楽なの?

彼らは純粋に音楽を奏でいるだけなのかもしれない。誰が聞いても感動したり、口ずさみたくなるような。

そんなアルバムが90年代に出ていたんだ。