ゲルニカ 改造への躍動
1982年の作品。
細野晴臣による¥ENレーベル最大の注目となったゲルニカのデビュー作。
ここで描かれた昭和初期的な世界観はテクノとの相性が良いのかヒカシューやPモデルがすでに表現に加えていたが、ゲルニカの表現は、戸川純という個性が加わったことでよりエキセントリックかつ前衛的になったということである。たとえば、矢野顕子、遠藤賢司、あがた森魚など70年代のラグタイムミュージックの小ブームの中で表現されてきたことはあるし、あがたなどは内包する狂気をすでに表現していた。
ゲルニカは戸川のタレント力も手伝い、この表現をメジャーに押し上げたのである。
昭和初期、大正浪漫、モボモガ、社会主義、と
テクノ、童謡、少年コーラス団、猟奇性、おどろおどろしさ、アンダーグランドなどをブレンドしながらメジャーに表現した貢献は椎名林檎などに影響を与えることとなる。